おねだり少女

松文館 発行の「おねだり少女」の表紙原画。
満を持して（？）線画をスキャニングし、ゼロから全ての彩色をモニタ上で行った初めての表紙。


まだまだ不慣れだったために、Photoshopの効率のよい設定や使い方などがよく判っておらず、
作業中は次々と襲い来る謎現象（一時保存に40分もかかる？！などといった極端なパフォーマンスの
低下)やトラブル（頻発するパソコンのフリーズ！消し飛ぶデータ！etc…）の連続に苦しめられた。
加えて折悪しく、この時期に月刊「MUJIN」誌で4ページの巻中カラー（これまたオールCG彩色で！）を
描くことが重なり、殺人的スケジュールになって死ぬ思いをしたものである。
一番キツイ時期は三日三晩パソコンもクーラーも私自身も（平均2時間仮眠で）フルパワー稼動！！
CPUやHDDが（そして私自身も）いつ逝ってしまうかとハラハラしながらの作業だった。

ただ一連のこの苦闘のおかげで、Photoshop使いとしてのスキルは
いくらか上がったのではないかと思う。（いやビギナーからちょっとくらいは、ネ。）
イラストとしての仕上がりもこの時点での全力を投入しただけに、そこそこ満足している。


ちなみに背景のタイルは元々イエローをイメージしていたが、
最終的に全体の色調を統一した方がしっくりくるだろうと、赤系統でまとめたものを採用した。




で、こちらはカヴァー折込部分の描きおろしイラスト。


ここは「購入してくれた人へのサービスを
して欲しい（ビニール包装されて陳列してる書店では、
購入前は見ることができないため）」と
要望されてる箇所なので、
毎度ストレートにエロを押し出している。

対して裏表紙はこの頃までは「エロくないように」
と指示されていた。→COMIC 解説:参照



また、表紙だと髪の色などはセールス上の判断から、
現実感があるものを求められるのだが、
折込部では比較的注文が緩いので、
変わった配色を試してみることが多い。
だから緑やピンクといった髪の色を使ったり、
セル画塗りをしてみたり。

ちなみに今回 局部にはもちろん“消し”を施したが、
当時の単行本ではほとんどスケスケのトーンが
被せてある程度で、ほぼ丸見えだった。